読書日記(書評や読書メモなど)

読んだ本の記録です。書評やそれに類する読書メモなど。主なジャンルは、「教養」「ビジネス」「教育」です。仕事柄、財務や会計、教育関連の本が多くなるかもしれません。

読書を仕事につなげる技術

著者は大学の学部と院で美学を学んだ後、電通に就職。その後外資系コンサルに転身。コンサルとして働くにあたり、経営関連の業務上必要となる知識は独学で身に付けた。

タイトルの通り、「読書で学んだことをいかに仕事に生かすか」という視点で書かれている。

 

ある程度の量の読書をしているという人の集団の中にも、知的生産性にはあ大きな差が生まれます。どうしてでしょうか?

結論から言えば、読書で得た知識や感性を仕事に生かそうとした場合、大事なのは「読んだ後」なのです。

(中略)

知的生産に従事するビジネスパーソンも、さまざまな本から得た知識を貯蔵し、文脈に応じてそれらを組み合わせることで知的成果を生み出すことが求められます。

(p8)

大量の読書も娯楽のために読むのなら読みっぱなしでも良いが、仕事に生かすためにはインプットした知識を適切にアウトプットできななければ意味がないという。

 

そして、『成果を出すには「2種類の読書」が必要』といいます。

その2種類とは

ビジネス書の名著をしっかり読む、いわばビジネスパーソンとしての基礎体力をつくるための読書と、リベラルアーツ=教養に関する本を読む、いわばビジネスパーソンとしての個性を形成するための読書の2種類です。

(p20)

本書の中では読むべきビジネス書も紹介されています。

 

また、(仕事に生かす)読書は投資であると言っています。

読書という行為は、自分の時間といくばくかのお金を投資することで人生における豊かさを回収するという投資行為です。

(p31)

我々に与えられた貴重な時間を浪費すべきではないと訴えています。つまり読書は消費行為ではなく投資校ということです。

 

そしてビジネス書と教養書の読み方、仕事への活かし方を紹介していますが、ここでは教養書の読み方をとりあげます。

リベラルアーツの読書を仕事の成果につなげるために、やらなければならなこと。それは「抽象化」です。リベラルアーツの読書で得られる「知識」はビジネス書で得られる知識とは違い、そのままビジネスの世界に活用することはできません。

(中略)

抽象化とは、細かい要素を捨ててしまってミソを抜き出すこと、「要するに〇〇だ」とまとめてしますこと。

(p135)

抽象化をしないでただ読むだけでは単なる「物知り」になるだけだと喝破します。

(・・・耳が痛い)

 

 

およそ3年前に本書を買って(レシートが挟まっていた)、今回再読しましたが、今あらためて読むと本書で紹介されていたことがきっかけで我が家の本屋に加わった本がいくつかあることに気付きました。

読書をどう仕事に生かせばよいか迷っている方にお勧めです。