読書日記(書評や読書メモなど)

読んだ本の記録です。書評やそれに類する読書メモなど。主なジャンルは、「教養」「ビジネス」「教育」です。仕事柄、財務や会計、教育関連の本が多くなるかもしれません。

『稀代の本屋 蔦屋重三郎』『蔦重の教え』

タイトルの2冊は併せて読むと理解が深まります。

 田沼意次から松平定信の時代に活躍した本屋の話。
レンタルビデオなどのTUTAYAと直接の関係はありません。

まさに本の概念を変えた男。

現代風に言えば、プロデューサーであり、編集者であり、出版者であり、マーケッターでありプロモーターであり販売員。自分で本を書く以外、上流から下流まですべてやっている。

そしてただやるだけではなく、時代の流れを読み、世間の半歩を先を行き、ブームにのりブームを作る。こんなすごい男がいたのかというのが感想。

喜多川歌麿の他、葛飾北斎東洲斎写楽曲亭馬琴十返舎一九にも関わりあり。この男がいなかったらヨーロッパの浮世絵ブームもなかったはず。

それ以外にも、江戸時代から続く職人技にはうならされる。1ミリの間に髪の毛を3本彫るってどんな技術だよ・・・。

いろいろと勉強になる2冊です。