読書日記(書評や読書メモなど)

読んだ本の記録です。書評やそれに類する読書メモなど。主なジャンルは、「教養」「ビジネス」「教育」です。仕事柄、財務や会計、教育関連の本が多くなるかもしれません。

キリンビール高知支店の奇跡

今更感がありますが・・・

本棚に『キリンビール高知支店の奇跡』を追加。

大まかに本書の内容を紹介すると、アサヒスーパードライに押されていたいた高知支店を立て直し、高知支店→四国地区本部長→東海地区本部長→営業本部長と出世した著者の行ったことを高知支店時代を中心に書いたもの。

キリンビールは一時期独占禁止法に抵触するのを心配するほどシェアを取っていた。

そのためか営業活動をしなくても売れることに慣れてしまい、営業力がガタ落ちだった。

そのような状況で組織改革を行った軌跡が書かれている。

まともに営業が機能している会社であれば普通のことだろうけど、官僚的になってしまった大組織を変えるのはさぞ大変だったろうと想像できる。

この本は営業手法やマーケティングを学ぶというよりは、組織変革のためには地道に続けることと、軸を定めたらブレてはいけないことを学べる。

具体的にピント来たのは次の箇所。

不思議なことに、結果が出ずとも、ガマンして4カ月目に入ると、皆、身体が慣れてきました。

これは全員が同じことを言っていました。

スポーツの練習と同じで、しんどさを超えると、それが普通だと思える状態になってくるのです。(p50)

3ヶ月と言う人もいるけど、とにかく100日くらい何かを続けると身についてくるということか。

 

それは地道な営業の基本活動とエリア広告のシナジー効果です。

広告は注目されても、購買に結びつかないということはままあります。とくに「高知が、いちばん。」は、商品の説明にもなっていなければ購買意欲を刺激する言葉もない。しかし、市場からの反応が徐々に上がってきました。

それは営業マンの愚直で徹底した活動が基礎にあったからです。(p71)

イメージ広告に近いものでも地道な活動があれば相乗効果を発揮するポテンシャルがあるとういことか。

 

高知支店の対前年比が社内で一躍、1位となりました。

最下位クラスから1位へ、負け続けから勝ちに転じた、その要因はテクニックではありません。

捉え方であり、行動スタイルなのです。

行動スタイルの変革に学歴、年齢、性別は関係ありません。(p102)

物事をどう捉える(認識する)かは自分次第だ。

 

高知時代に不思議な体験をしました。

ありえないような幸運が次々に訪れたのです。

感覚的なものですが、何か宇宙の大きな温かい力に強く後押しされている気がしていました。(p185)

この幸運と感覚を呼び込むにはどうしたらよいものか・・・